ぱつくんはぱつくんと言う名前だけれど弾ける時にはぷちっ!という音を立てるそうで、それならば名前もぷちくんと呼ばれていてもおかしくない、事実明治の時代にはぷちくんと呼ばれていた事もあったそうで(その前はその形からいかげそ、とも呼ばれていたそうな)諸説あるけれどぷちくんが豊作の年に一本だけ突然変異的に現れたばふんうにこちゃんが身を投げて助けたのがぺいぺいくんで、ぺいぺいくんのぺいが一つ剥がれて、一つは元から偽物のただの山と月を描いた風流のぺにいを足したものだったようで、残ったのはくんだけとなった今、このくんをどうずんべか?と各集落の代表ならびに鍬持ち係、旗振り、村一番の目の荒い網投げが集まって、くんをくんのままおいとくってーばー、そいつあ、もう、くんってばもう
くんぐんだがんなあと、訛りに訛って、ぐんだぁー、ぐんだぁー、訛って訛って、ぐずぬんばぁー、でんばぁー、でぅぬんばーぐ訛でだらだら訛でだらだら、と、その時網目ごしに珍助が今デンマーク!って聞こえたと叫び珍助に似たポン助、助つぐ、つぐすね、弥彦らも口を揃えてデンマーク!聞こえた聞こえたデンマーク!俺も俺もといいながら輪の外からみたら存分に全員何を言っとるのかも分からずだけど不思議と一体感を得てみんなでお粥を食べて寝てしまったのだという。寝ることは悪いことじゃない、事実寝ることによってのみに亀裂の入った地下水脈からばふんうにこちゃんの 微笑み湛えた表情も窺え、このときのばふんうにこちゃんは最早、ばふんうにこにこちゃんだ、とラッパのマークかいくら軍艦か笛が響いてい
るのか音符が飛んでいるだけなのか、その時の音も少しだけぷちっ!ぷちっ!と聴こえるのでこんな夜にも少しぱつくんの事を思い出す。ぱつくんに君をつけた時はぱつくん君となるこれはテストには出ない。