カルカベッキア君私書箱にて予てから、
発表してくれ、20世紀中に発表してくれ、芋を蒸かしているスキに発表してくれ、発表してみてからもう一度発表してくれ、発表しないでくれ、との要望がたくさん出ていた「ミイラキッドの歌」を遅ればせながら、本日6月31日に発表の出来るハコビとなりまして、これで私も肩のニが降りました。これにて、持病の痛みも甚だしいですし、少し休み休み生きていこうと思っております。
(今、読み返して見たら09の11の20日に書こうと書いてる!半年以上前だ!)
僕がまだ幼かった頃 おじいちゃんが言ってたんだけど
町にはそれは多くの野犬がいて どうしようもなく人を噛んだという
闇夜に響くピンヒールの音 おさげ髪のお嬢さん
黒い服着た黒い組織が黒い犬を連れ
狙っていたそのおさげも黒かったんだ
時間は止まったようじゃないけど 決して流れても行かずに
路地裏の道は行き止まりで 黒い手がギューっとのびてきたのさ
その時、ピューっと口笛が響き 伸びた手に巻き付く白い包帯
ああ!ミイラキッドだ!
憎まれミイラキッドがお嬢さんを救ったのさ!
空がだんだん白みかけた頃 おさげは包帯の切れ端を拾い上げ
西の彼方に口笛を吹いて それを髪に巻きつけたという
月夜に届く不可解電子メール 正体不明のモンタージュ
黒い服着た黒い組織が黒いウイルスを使って
狙っていたそのおさげも黒かったんだ
時間は止まったようじゃないけど もうパソコンは止まったきりで
科学兵器だサイバー犯罪 だから言わんこっちゃないウイルスバスターを装備しておくべきだったのさ
その時、ピューっと口笛が響き 伸びた手カタカタブラインドタッチ
ああ! 白い手だ! ミイラキッドだ!
憎まれミイラキッドがお嬢さんを救ったのさ!
時間はもう随分と過ぎて 僕ももう大人になった
家ではチビが鼻垂らし 窓はポカポカモクモク曇っているのさ
その時、ピューっと口笛が響いたような そんな気がしたけど勘違いかな?
何気なくおばあちゃんの真っ暗な部屋 にっこり微笑むおばあちゃんのたくさんのアルバム
ああ! そこに白い包帯だ! はてはて? 何だこの白い包帯は?
まさか! ミイラキッドなのか!
おばあちゃんの恋人はミイラキッドだったのか!
posted by 浜岡七十八郎 at 19:49| クアラルンプール ☁|
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