ここ一週間潮の香りが鼻を燻る波止場の近くのとある倉庫(G−38との番号は今でも眼にクッキリ映っておるよ)に監禁されていましたが、無事に帰ってくることができました。皆様どうもありがとうございます。
監禁していた人は、全身黒づくめで胸部は丸い形でくりぬかれた最先端服装の30代のおじさんでネギで出来たベルトをしておりました(ネギの伸び具合で日にちを数える様子は今でも眼にクッキリ映っておる)。
しかし彼は言うならば手駒的な扱いをされていて、結果論で言えば同じ人だと僕はその時思っていたのだけど、どうやら胸空き黒タイツおじさんは14人くらいいたように思える。きっとネギベルトだけ交換で受け渡して現場に来るのはいつも違う人だった。
親玉は、というと興奮して物語の末路を詮索したい小学3年生以下の読者もいるのではないかと思うが、ここからは君達に読ますことはもうない。勉強しなさい。
さて、親玉なんですが、これは信じてもらえないと思うけど倉庫内にいたモンシロチョウがそうでした。
何を馬鹿なと笑うなかれ。今考えると色々符合するのだ。8時のベル。ホウレン草についたドロの意味。警察の服を来た男。止まらないコマーシャル。そして鱗粉がきらきら。
彼の言い分は案外単純で、「私の思ってるよりも紅しょうがは市民権を得ちゃない」という事でした。
私もそう思います。